【寝たきりを減らす】健康寿命を延ばす習慣【介護福祉士ブログ】

男女ともに健康に過ごせるのは70歳半ばまで

満足のいく老後のために

厚生労働省によれば、日本人の平均寿命は2019年(令和元年)時点で、男性81.41歳、女性87.45歳です。

平均寿命は誰でも知っている指標ですが、これに対して健康寿命という指標もあります。これは『健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間』のことを指します。

では、実際その期間はどれくらいかというと、男性72.68歳、女性75.38歳です。

男女ともに約10年は、日常生活に健康上の問題で制限を受けながら生活することになります。

自由の利かない生活が10年も続くとなると暗い気持ちになりますね…。

しかしながら、この健康寿命というのは自分の習慣によって延ばせる可能性があります。

令和元年版高齢社会白書(全体版)(外部リンク)では、要介護者等について、介護が必要になった主な原因について見ると、「認知症」が18.7%と最も多く、次いで、「脳血管疾患(脳卒中)」15.1%、「高齢による衰弱」13.8%、「骨折・転倒」12.5%とされています。

要介護状態になるということで、自信を無くしてしまったり、自暴自棄になる方を多く見てきました。

なるべく、生涯を自分の力で乗り切れるように、上記の要介護状態を予防、軽減する対処法をまとめます。

認知症

認知症の予防には、何かしらのグループや自分の役割をもつなどの社会的な刺激が大切だと言われています。これは、脳への刺激はもちろんですが、運動器の健康を保つことにもつながります。

他人とのやりとりが脳の刺激になることはもちろんですが、集合場所に移動したり、作業中の動作が運動機能の低下を防ぎます。

また、身だしなみを整えたり、服の組み合わせを考えることによって脳の活動が活発化します。

認知症発症のリスクは生活習慣病でも上がることが指摘されており、脳への刺激ばかりではなく、運動器の健康を保つことで予防にもつながります。

また、認知症は早期発見することで投薬により症状の進行を遅らせることもできるようになってきました。

自分が生活をしていて違和感を感じたり、家族の様子が変だと感じたら精神科や脳神経内科、神経科、脳神経外科を受診し検査を受けてみてください。

脳血管障害

脳血管障害は動脈硬化や高血圧によって引き起こされます。

対処においては生活習慣病予防に挙げられるものと同じように『食事』『運動』が効果的です。

食事においてはすぐに始められそうな対処は、野菜や果物で食物繊維やビタミンなどを十分に摂取することが効果的です。

野菜の代わりに野菜ジュースを飲む方がいらっしゃいますが、野菜ジュースの多くは加糖されており、かえって健康を害する恐れがあるので注意してください。

運動はウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおススメです。関節に不安がある方は、水泳やプール内でのウォーキングが良いでしょう。

また、運動の機能を向上する目的として、筋トレも行うことをお勧めします。

まずは、腕立て伏せやスクワットをお勧めします。

スクワットは無理な動作を行うと膝を悪くする可能性があるので、”膝とつま先の向きは揃える”、”おしりを引くように動作をする”、”慣れるまでは深くしゃがまない”などのポイントを意識しましょう。詳しいやり方は後日、記事にします。

高齢による衰弱

加齢による体の衰弱は、他の要介護の原因と同じように『生活習慣』が大切となりますが、個人的な意見としては精神面も大切ではないかと考えます。

もうだめだ、生きていられないという思いを気持ちの面で持ってしまえば、いくら体が健康でも生き生きと生活するのは難しいでしょう

暇は毒という言葉があるように、退屈な日々というのは徐々に精神力を削っていきます。

マイナス思考に陥りやすくなるので、何かしらの趣味を見つけることは案外と大切ではないかと考えます。

楽しみを作ることで、高齢による衰弱に立ち向かう気持ちを育ててみましょう!

骨折・転倒

骨折・転倒においては運動器の健康はもちろんですが、あらかじめそのようなリスクを予想して動くことも大切です。

高齢になっていく中で「まだまだ大丈夫」と慢心するのではなく、”階段を上るときには壁や手すりに手を添えておく”、”こけそうな段差がないかあらかじめ注意を払っておく”、”曲がり角では出会いがしらに人とぶつからないように大きく曲がる”など、予防策として注意できることはたくさんあるので危機管理はしてみてください。

なお、身近なところでは、階段とベッドからの転落による骨折が多く感じているので特に注意してください。

健康な老後は自意識が作る

私のじいちゃんは、認知症・骨折・脳梗塞のすべてを患い寝たきりになりなくなっていきました。自分が何者かもわからず身動きも取れないじいちゃんは、私にはとても辛そうにうつりました。

同じことを経験される方が少なくなればと思っていますので、この記事をきっかけに健康寿命を延ばす取り組みをされてみてください。

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